名前は幸せの入り口
私は自分の名前が嫌いでした。
年中さんの年齢の時に栃木から千葉に引っ越すと、幼稚園の入園手続きは終わっていたらしく、それでも入学前に集団生活に慣れされなければと思った両親は私を保育所に入れました。
それまで社会と言えば家族と近所の数名のお友達だけな私は集団になど入れません。
毎日が嫌で嫌で仕方ありませんでした。
その中で覚えているシーン。
私は当時、自分の事を『ちえこ』と呼んでいました。当然ですよね?そういう風にしか呼ばれていないんですから。
すると同じクラスの男の子から毎日のように『わたし』と言い直されていました。
多分そこから自分の名前が嫌いになったのかもしれません。
小学校に入ったら呼び名の流行が変わって名字の二文字を取って呼ばれるようになりました。
そうすると『ちえこ』はどこにもいなくなります。
就職して若い女の子は名前に『ちゃん』付けで呼ばれるようになったのですが、不幸にも当事の部長さんの奥様が同じ『ちえこ』でやっぱり呼ばれませんでした(笑)
結婚すると狩野さんの奥さん。子どもが生まれると○○ちゃんママ…いつまでたっても『ちえこ』はいません💦
でも趣味で始めたジャグリングで自己紹介の時にみんな下の名前だけ言ってました。
場の空気を大事にしたい私も同じように言うと、講師は『ちえさん』と呼んでくれて、その響きがとても心地よかったので、そろそろ自分の名前を名乗っても良いのだと感じました。
昨年大嫌いだった母が本当は大好きだと思えて更に名前がいとおしく感じます。
そしてここ数年で出会った方はみなさん『ちえちゃん』もしくは『ちえさん』たまに『ちーちゃん』と呼んでくれていて、この度に嬉しい気持ちでじんわりしています。
名前を呼んでもらえることは、私を認めてくれているということだから。
この世で使える私のひとつだけの名前は本当はとっても素敵なのですよね。
今は大好きです✨